現代社会におけるプライバシー

現代社会における個人情報の扱いを考えるブログです。

NTTドコモの"ビッグデータ"について調査報告

来る2013/10/1より、最大手移動体通信事業者のNTTドコモとその系列企業が、

契約者の利用状況を収集、分析し、その結果を一般企業に販売する"ビッグデータ"サービス「モバイル空間統計」の提供をするとのことなので、サポートセンターに電話を掛けて詳細を尋ねた。

 

 ・分析する企業はどこなのか。

新聞の報道ではドコモの系列会社とある。

この会社はNTTインサイト・マーケティングである。

携帯電話の基地局が収集した利用者の利用記録(位置情報、電話番号、生年月日、機種、利用日時等)は

一切秘匿化されずに、この企業に生ログが送られる。

そして、このインサイト・マーケティングが情報を分析し、レポートを一般企業

に提出する。

この中には、利用者の性別、5歳刻みの年齢(例:25~29歳)、住所(丁の前まで 例:千葉県松戸市六高台)、携帯電話の基地局から割り出した位置情報が含まれる。

なお、電話番号などの個人情報はハッシュ関数で非識別処理化された状態で一般企業に提供される可能性があるようだ。(http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/disclosure/mobile_spatial_statistics/guideline/index.html)

この際のハッシュ関数には何が用いられるのか尋ねたのだが、NTTドコモの担当部署では不明であるとのこと。

 

・何時のデータから利用されるのか

利用されるのは2013/10/01以降に基地局で収集されたデータである。

なお、ビッグデータ統計への利用停止を申告したユーザでも、

基地局側で利用状況を収集しており、データを1年未満保持する。

基地局でのデータ収集は停止申告をしても停止することができない。

先述の一定期間経過後に情報を削除するとのことだが、どのアルゴリズムを用いてデータを削除しているかは非公開とのことだ。

 

・現在地の精度

神奈川県警によると、位置情報の精度は携帯電話の基地局の情報を利用した場合で、

数100メートルあるいはそれ以上であるとのことだ。(http://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesg2011.htm)

なお、サポートに尋ねても抽象的な回答しか得られなかった。

 

・インサイト・マーケティングでの個人情報保存期間

NTTドコモによると不明。

データを収集、分析する企業であるので、おそらくはずっと残しておくだろう。

後日、インサイト・マーケティングに確認するつもりだ。

 

・その他

ドコモでは、契約者と利用者が異なる場合、利用者情報の登録をお願いしている(任意のようだが契約時に記入欄があり、大半の契約者は素直に記載しているようだ)。

このデータがビッグデータの"年齢"に利用されるか尋ねたが、

契約者の情報を利用するとの答えが返ってきた。

利用者情報より分かる家族構成の情報も含め後日再度確認する。

 

急ぎで確認したため、ところどころに穴もみられるがご容赦いただきたい。

利用停止申請や質問等はは0120-053-320(AM9:00~PM8:00 年中無休 携帯電話可)から行える。

少し前に電話を掛けた際には大変混雑していて順番待ちにすら繋がらなかった。

ネットでの受付対応予定は無いそうなので、空いている時間を狙って電話を掛けるしかないようだ。

 

内容の誤り、質問等はコメント欄にて受け付けます。